【3分間コラム】キャッシュが残らない経営者に伝えたい「利益」より大切な“お金”の話
「決算書上は黒字、毎日忙しく働いてお客様も多いのに、なぜか通帳にはお金がない…」
そんな悩みを抱える経営者は少なくありません。
その原因は、「利益」と「キャッシュ(現金)」をごっちゃにしていることにあります。
利益は“絵に描いた餅”、キャッシュは“目の前のご飯”
会計上の利益は、売上から経費を差し引いた「帳簿上の成果」です。
一方で、キャッシュは「実際に使えるお金」。
たとえば以下のようなケースでは、利益が出ていてもキャッシュが減っていきます。
- 売上はあっても、入金がまだ(売掛金の増加)
- 在庫を大量に抱えている(お金が棚卸資産に変わる)
- 設備投資をした(キャッシュが固定資産に変わる)
- 借入金の返済や税金の支払い(帳簿上の費用ではないが、現金は減る)
利益より「キャッシュフロー経営」が大切
経営において本当に重要なのは、「今、手元にいくら現金があるか」です。
借入が多くても倒産しませんが、キャッシュが尽きれば会社は続けられません。
そのために必要なのが、「キャッシュフロー経営」です。
特に、以下の2つが大きなポイントです。
キャッシュの残る仕組み(資金のダム)をつくる
- キャッシュが先に入るビジネスモデルを設計する
- 入金サイトと支払いサイトの見直し
- 無駄な支出・過剰な設備投資を抑える
- 運転資金を常に意識して確保する
「利益よりもお金が残る」体質をつくることが、安定経営の第一歩です。
資金繰りを管理・改善する
毎月のキャッシュの流れを「見える化」し、将来の資金不足を早めに察知することが大切です。
資金繰り表の作成と確認を習慣にしましょう。
こうした “キャッシュが自然と貯まる仕組み” を整えることで、資金に余裕が生まれ、会社を安定させるだけでなく、次の「攻めの一手」も打ちやすくなります。